第二期工事が竣工し、平成十六年二月六日に新校舎への移動を行いました。
ちょうどその翌日、男子バレーボール部が金沢商業高校を破り、本校初の春高バレーの出場を決めたのです。
新居へ移って間もない偉業に、幸先の良いスタートが切れたことで、二重の喜びが校内に満ちあふれていました。
卒業式まで間もない五十六期生も新校舎での生活を一ケ月ほど経験して巣立ってゆきました。


一期工事は平成十三年十一月に竣工していますが、新体育館や理科・芸術棟が完成しただけで、これまで教室棟や管理棟は旧校舎を利用してきました。図書館などの第三期工事がまだ残っていますが、第二期工事が竣工し、ようやく新校舎の装いを呈して来たように思えます。
正面玄関はこれまでと同様に、南向きで、正門を入ると、芦城公園を見据えて設置されています。
正面玄関を入られた方は思わず驚かれることでしょう。正面廊下には、創立百周年記念美術展、寄贈作品である「釉裏金彩更紗文壷」(吉田美統氏、高校3回)と「深厚燿彩線文壷」(徳田八十吉氏、高校4回)の二人の人間国宝の方の作品が飾られ、どこか美術館にでも入ったかのような雰囲気を醸し出しているからです。


正面突き当たりの階段を2階にあがれば、3年生の教室があります。
これまで、3年生には、「できるだけ静かな環境を提供したい」との配慮から4階を利用させてきましたが、「上級生が真摯に学ぶ姿を見せたい」との思いから、 2年生を3階に1年生を4階に置くことにしました。
各階の教室はそれぞれベランダで繋がっていて行き来ができることと、教室のガラスが透明で廊下から、中の授業の様子がすっかり見通せること、さらには各階の廊下に沿って生徒達が談笑できるようベンチを設けてあること等が大きな特徴です。

勿論、内部は冷暖房完備、情報通信の時代に合わせて校内ランの配線やプロジェクター用のスクリーンの設備がなされていることは、言うまでもありません。教室配置は従来通り、西から東へ向かって8クラスを設定してあります。また、2階には職員室を置き、主として1、2年生のクラス担任が在駐しています。

職員室真上の3階には理数科講義室があり、実験や講義の様子が見やすいよう生徒席が三方に置かれ、そして階段席になっています。

また内部入り口には、旧中学校の講堂(現在は集会室)の正面飾りを移築し、学問の殿堂たらんとするアカデミックな雰囲気を作り出しています。

移転当日の午後、早速この講義室でサイエンス塾を開き、1・2年理数科生徒を対象に理化学研究所研究員の大谷知行氏(高校36回)から「テラヘルツ波」についての講演をいただきました。生徒にとっては難解で専門的な内容でしたが、生徒達は関心を示し、熱心な質問が出ました。ここにはいずれ、西出外佶画伯(故人 洋画家)のご子息西出忠司氏(高9回)よりご寄付いただく中谷宇吉郎先生(中学)の揮毫

「一片の雪の中にも
千古の秘密がある
一粒の芥子に
秋三界が蔵されるように」

を掲げる予定です。

現在、旧校舎裏の庭地の埋蔵文化財調査も完了し、まもなく旧教室棟の解体工事が始まろうとしています。高校18回生ぐらいから、57回生までの約四十年間に渡って使用されてきた教室棟が姿を消すことになりますので、取り壊し前に目に焼き付けておきたい思われる方は、お早めにご来校下さい。
さて、二十一世紀を迎えて小松高校も新しい革袋が整いつつある中、新しい酒(二年目を迎えている石川スーパーサイエンスおよびランゲージハイスクールとしての科学・言語教育)(内容については同窓会会報誌第26号で紹介済み)を着々と注ぎつつあります。同窓会員の皆様には日頃、本校の教育活動にご理解をいただき何かにつけご支援・ご援助をいただきありがとうございます。素晴らしい教育環境の中で優れた成果がご報告できますよう職員一丸となってがんばりたいと思います。
(高校20回)