平成 29 年 1 月 18 日(水)、サンルート小松にて、新年の恒例行事である小松同窓会新年会が三九二名の同窓生の参加を得て、盛大に開催されました。
 今年度の幹事学年である高校四三回の土田貢さんと行松明美さんの司会で、上出美智代副会長(高校 22 回)が開会の言葉を述べた後、東野義信同窓会会長(高校 22 回)が挨拶をされました。その中で、創立 120 周年記念事業の基盤と為る会員名簿作成のお願いと、三年間に渡り小松高校の発展に尽力された太田校長が今春退官されること、昨年「天守台」にも寄稿いただいた前気象庁長官・西出則武氏(25 回)がゲストスピーチされることが紹介されました。また、昨秋開催された記念館特別展「不動佑南書展」は、小柄なお姿からは想像もつかないほど力強い作品が並び、書の世界の奥深さ、豊かさを再認識させられるものだったこと、また特別展の後、二点の作品が寄贈されたことも披露されました。

 続いて太田淳子校長から学校の近況報告があり、今年度も県高校総体では女子が四位、総合で八位と公立高校では抜きんでた成績を残し、後輩たちは伝統である文武両道に邁進していること、また二年人文コースの関東ヒューマンセミナーで、本日スピーチされる西出氏が「国際社会をどう生きていくか」示唆に富んだ講演をされたり、一年理数科の関東サイエンスツアーでは、活躍する同窓生との交流を実現するため関東小松同窓会がご尽力されるといった、同窓会のあたたかい支援に対するお礼が述べられました。  続いて、遠路はるばる出席された関東小松同窓会副会長松崎秀規さん(高校 38 回)、金沢小松同窓会会長村上良平さん(高 21 回)、富山小松同窓会会長山上孝司さん(高校 26 回)、西出則武さん(高25回)、和田慎司小松市長(高校 22 回)が紹介されました。
 その後、前気象庁長官西出則武さんがゲストスピーチをされました。長年気象庁で専門の地震分野を中心に活躍された氏は、退官し身軽に同窓会に参加できる喜びを語られたのち、「警報の鉄則とジレンマ」と題してお話しされました。「警報は予測である以上必ず誤差がある」「警報は間に合わなければ何の意味もない。時間との闘いなので〈不確定性〉がつきものである」「警報は科学的、合理的に想定できる〈最悪〉を予測している」そのため、大半の地域では「警報に〈はずれ感〉がともない無視するようになる」また、人間は「正常性バイアス」が働くため、「合理的根拠もなく、都合の悪い情報は無視し、都合のよい情報をつなぎ合わせて判断する」。だから警報を前に「避難しなくてもよい」と判断した時は、一歩下がって「ほっとしている」自分がいないか確認し、「正しく恐れ、備えて下さい」と呼び掛けられ、終了後東野会長から謝辞がありました。


 その後いよいよ、村上金沢小松同窓会長の乾杯発声により懇親会が始まりました。佐々木紀衆院議員(高 45 回)からの祝電披露のあとは、思い出話に花が咲くテーブル、近況報告にあちこち行き交う人たちと、思い思いに過ごした時間は瞬く間に過ぎました。
宴たけなわの頃には、幹事学年の引継式も行われ、先輩方が見守るなか、高校 43 回代表髙田典英さんと高校 44 回代表の那谷忠之さんが挨拶を述べられました。
懇親会の最後を飾る恒例の校歌斉唱では、小松中学、県女、小松高校の順に参加者が声高らかに歌い、その後山上富山同窓会長の発声で母校をの発展を記念し万歳三唱が行われました。参加された皆さんは、総会での再会を誓い、名残を惜しみつつ帰途につかれました。